夜、布団に入っても足が冷たくてなかなか眠れない…。
そんなお悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。
冷えは「体質だから仕方ない」と思われがちですが、実は体のサインでもあります。今回は、足の冷えの原因と、鍼灸でできるケア・自宅でできる対策をご紹介します。

足の冷えの主な原因は「血流の滞り」と「自律神経の乱れ」です。
冷えやすい方は、体の熱を全身にうまく巡らせる力が弱く、特に末端である足先に熱が届きにくくなっています。
また、ストレスや不規則な生活、スマホ・PCの使用時間の増加によって自律神経が乱れると、血管の収縮が強まり、体の末端の血流がさらに悪化します。
その結果、体は温まりにくくなり、眠りにつくまでに時間がかかってしまうのです。

鍼灸では、体の内側から「巡り」を整えることで冷えの根本改善を目指します。
足の冷えに対しては、特に「三陰交(さんいんこう)」「太谿(たいけい)」「足三里(あしさんり)」など、下半身の血流を促すツボを使用します。
これらのツボは、冷えだけでなく、女性ホルモンのバランスや自律神経の調整にも深く関わっており、慢性的な冷え体質の方にも効果的です。
定期的な鍼灸治療によって、体の巡りが整うと「寝つきが良くなった」「夜中に足が冷えなくなった」という声も多く聞かれます。

38~40℃くらいのお湯に10~15分ほど足を浸けるだけでも、血流が促進され全身がポカポカに。
お湯に生姜やよもぎを入れると、より温まりやすくなります。
体の内側が冷えると、外側の血流も悪化します。常温~温かい飲み物を意識して取りましょう。
特にお腹と足首は「冷えの入り口」。レッグウォーマーや腹巻きを使うのがおすすめです。
寝る前に深呼吸を取り入れることで、副交感神経が優位になり、体がリラックスしやすくなります。
「足の冷え」は体の不調のサイン。
無理に我慢するのではなく、鍼灸で体の巡りを整え、心身をリラックスさせることが大切です。
冷えを改善することで、眠りの質もぐっと上がり、朝の目覚めもすっきり変わりますよ。